JR東加古川駅の北東の位置にある野口神社附近が、城跡推定地とされている。

「南　式内日岡神社」とある。日岡神社とは奈良時代にはすでに信仰されていて、現在は安産の神として知られる。

「別所長治記」では「播州一ノ名城」と記され、四方を沼地で囲まれた要害だったという。

敷地面積は広く、城跡っぽい雰囲気も感じられる。

主神は日吉大神（ひえのおおかみ）で、比叡山延暦寺の守護神日吉大社から分霊を迎えたのだという。

野口城の位置は野口神社付近とされているがはっきりしない。

五つの神を祀った事から、かつては「五社宮」と呼ばれた。

城主は別所氏の与力だった長井長重。天正6（1578）年、秀吉方の大軍を一手に受け、3日に渡る猛攻に対し奮戦するも、開城、降伏した。

これは、三木城合戦における最初の激しい戦闘であったという。